賃金の引き下げ

1、労働条件の不利益変更

従業員個人の能力問題や、経済環境の急激な変化により、やむを得ず労働条件を引き下げることがあります。弊社でも次のようなご相談を多数頂きます。

  • 賃金を下げる必要がある
  • 所定労働時間を長くしたい
  • 休日を減らしたい
  • 退職金の支給率を減らしたい

賃金・労働時間等の労働条件は、労使の合意があれば変更することは可能ですが、使用者が就業規則を一方的に変更することにより、労働者に不利益な変更になる場合は認められていません。
但し、正当な変更理由があり必要な手続を踏むことで、「合意の原則」の例外として、不利益な変更が可能となります。その際の注意点は次の通りです。

注意点

  1. 変更が合理的であること(立証責任)
    • A 労働者が受ける不利益の程度
    • B 労働条件の変更の必要性
    • C 変更内容の相当性
    • D 労働者側との交渉状況
      ※その他代替措置
    •      
  2. 変更後の就業規則を周知すること

具体的には、各状況に合わせて慎重に検討し、上記A~Dを効果的に組み合わせながら進めいきます。特に就業規則を見直す時は、不利益変更を避けて通れないことが多いため、説明会、代替措置、経過措置の適用が重要となります。

2、人事考課による賃金引き下げ

実力主義や公正・公平な人事制度に基づいた給与の減額という場面もあります。 人事考課や評価制度の内容は法律に規定されていませんので、会社に人事権があり、その運用にも裁量権があります。
ただし権利があるからといって、労働者に大きな不利益を与えるような場合は、権利濫用となりますので注意が必要です。

 

では、どのくらいまでの減給が可能かというと、一般論では1~2割が妥当とされています。

これはあくまで一般論で、基本給20万円と80万円の2割では、生活へ与える影響が異なりますし、扶養家族の状況や与えられた職責なども考慮する必要があるでしょう。

また大きな減給になる場合は、減給になるまでの期間や再チャレンジの提示などの配慮もあるべきです。

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