就業規則

1.就業規則の基本事項

  1. 就業規則とは
    • 就業規則は、労働者の労働条件(契約内容)や服務規律(ルール)などを定めるもので、「労働条件の明確化と企業秩序の維持」という目的があります。
  2. 就業規則の作成義務(労働基準法89条)
    • 常時10人以上の労働者を使用する使用者は、就業規則を作成し、労働基準監督署に届け出なければなりません。就業規則を変更した場合においても、同様です。
      ※10人には、パート、アルバイト、他社へ派遣中の労働者(派遣元にて)も含む。
  3. 就業規則の効力
    • 就業規則を作成し、従業員代表の意見を聴取して労働基準監督署へ届け出たとしても、周知されていなければその効力は発生しません。
      つまり懲戒も行えないということになりますのでご注意下さい。
      (フジ興産事件 平成15年10月10日)
  4. 過半数代表者の要件、選出手続
    1. 労働基準法第41条第2号に規定する管理監督者でないこと
    2. 投票、挙手等(労働者の話し合い、持ち回り決議等労働者の過半数が該当者の選任を支持していることが明確になる民主的な手続)に選出すること
  5. 就業規則の周知方
    1. 見やすい場所へ掲示し、又は備え付ける
    2. 書面を労働者へ交付する
    3. 誰もが閲覧可能な状態でパソコン内に保存しておく 労働基準法施行規則52条の

2.規程作成のフロー

新規作成の場合(1ヶ月半~2ヶ月程度) 既存規程の見直し場合(1ヶ月前後)
ご依頼 ご依頼
スケジュールの作成 スケジュールの作成
社内ルールをヒアリング 社内ルールをヒアリング
第1案の作成、お打ち合わせ コンプライアンス、リスクマネジメントの観点から診断
第2案の作成、お打ち合わせ 診断結果・新条文のご提案 お打ち合わせ
最終案の作成、お打ち合わせ(最終確認) 最終案の作成、お打ち合わせ(最終確認)
労使協定の整備、社内帳票のご提供 労使協定の整備、社内帳票のご提供
データ納品、※希望に応じて社内説明会 データ納品、※希望に応じて社内説明会
※希望に応じて労働基準監督署へ提出  ※希望に応じて労働基準監督署へ提出 
納品後は、各種規程の定着・運用までサポートさせていただきます。

3.就業規則の条文例

(1)労使ともに、就業規則の重要性を認識させる

労働者に周知されていない就業規則は無効となりますので注意が必要です。逆に、周知されていれば、従業員は「知らなかった」では済まされません。
両者にとって、重要な規則であることを再認識するために次の規定を設けることをお勧めいたします。

第 条 本規則の周知
(1)会社は、本規則、付属規程及び労使協定を社内共有の掲示板○○に貼り付けることによって従業員に周知する。
(2)従業員は、本規則を知らなかったことを理由として、その責を免れることはできない。
(2)トラブルメーカーの採用リスクを軽減する

採用活動は優秀な人材を獲得することが一番の目的ですが、問題社員の入社を防ぐことも重要です。その手段の一つとして、前職の「退職証明書」の提出を求めることが有効です。

なぜならば、

  • 前職で問題を起こし者は、前職へ退職証明の発行を依頼しづらい
  • 本人申告の退職理由と、前職記載の退職理由の相違点を確認できる

ことにより、前職で退職状況をより詳しく把握できます。

第 条  応募時及び採用時の提出書類
会社に応募しようとする者は、次の書類を提出しなければならない。
1. 履歴書
2. 新規学卒者については学業成績証明書、卒業(見込み)証明書
3.次の中で会社が指定する書類
 3-1 退職時の証明書
 3-2 
 3-3 
4.その他、会社が必要とする書類 
 
(3)試用期間に解雇を判断するための規定

問題社員をやむを得ず解雇する場合は、解雇要件が緩やかな試用期間中がベターです。その際、根拠となる規定があれば、有利に話し合いを進めることができますので、次のように規定します。

第 条  試用期間
(1)新たに採用した者については、入社の日から6ヶ月間を試用期間とする。但し、本採用としての諾否の判断がつかない従業員、又は業務を習熟していない従業員など個別の事情により試用期間を延長することがある。また会社が特に必要がないと認めた従業員については、試用期間を短縮、または設けないことがある。
(2)次の各号を判断基準として本採用の合否を決定する。
1.遅刻・早退・欠勤があり、勤怠状況が悪いと判断される場合
2.業務命令に従わず、周囲との協調性に欠けるなど、勤務態度が悪いと判断される場合
3.能力開発のための指導を繰り返し行ったにもかかわらず、能力不足と判断される場合
4.重大な経歴詐称があった場合
5.*************
6.*************
7.*************
(4)ストレス社会への対応として休職・復職ルールを明確にする

一般的な休職規定は、身体疾患や結核患者に対応した規定となっています。現代病と言われる精神疾患に対応させなければなりません。

第 条  休職、復職
(1)*************************
(2)*************************
(3)*************************
(4)第1項における休職は、同一又は類似の事由により複数回にわたって休職する場合、休職の中断期間が3ヶ月未満の場合は、前後の休職期間を通算し連続しているものとみなす。尚、同一又は類似の判断は、医師の診断書にもとづいて会社が行う。
(5)休職期間中は無給とし、また休職期間は勤続年数に通算しない。
(6)従業員が負担すべき休職期間中の社会保険料は、会社が立替払いするものとし、従業員は会社に対して、毎月の指定期日までに会社指定の方法により払い込むものとする。
(7)休職期間中の者は、少なくとも毎月1回以上、所属上長へ近況を報告しなければならない。
(8)会社が休職理由の消滅を確認するにあたり、診断書を発行した医師に対して事情聴取を求めた場合、従業員は協力しなければならない。
(5)退職時の引き継ぎリスクを軽減する

トラブルなどで退職する場合、意図的に引き継ぎを行わないケースもあり得ますので、その備えとして次のように規定します。

第 条  退職手続
(1)***********************************
(2)***********************************
(3)従業員が、退職又は解雇されたときは、会社が指定する日までに、会社が指定した者に完全に業務の引継ぎをしなければならない。
(4)従業員が前項に違反した場合は、制裁処分を科した上で、退職金の全部、又は一部を減額することがある。
(6)日本人特有の見て見ぬふりを防止する懲戒連帯責任の規定
第 条  幇助罰
第○条の各号に掲げる行為を企て、又は共謀・教唆した従業員も懲戒処分の対象とする。また当該行為を知り得た者が、会社へ必要な報告しなかった場合も同様とする。
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